


荒廃した乾燥地帯の中央に建てられた輝かしい未来都市を中心とする世界。飛躍的に発展した科学技術によって築かれた都市に建ち並ぶ、頂上が見えないほどの高層ビルが驚嘆すべき光景を見せる。 昼夜を問わず色とりどりの照明が絶えることなく輝き、空を飛ぶ交通手段など、ありふれたものとなった全ての科学的想像の結晶がこの地に実在している。 目覚ましく発展した華やかな世界でありながら、その陰には強圧的な支配者とそれに抗う人々の闘争が秘められた世界でもある。

この世界を支配しているのは「メンタリス」と呼ばれる正体不明のデジタル中枢である。これは一種のハイヴマインドとして、ビスタの全人類の精神を一つに統合して管理し、また支配している。 メンタリスは人類を生産し、彼らに役割を与え、彼らを操作し監視する。この超越的存在がなぜ一つの世界を構築し、果てしなく運営し続けているのかは謎に包まれている。 つまり、ビスタの人類は全てメンタリスによって作られたアンドロイドなのだ。外見は他の世界の人類と見分けがつきにくいものの、食事や睡眠の必要がなく、体内に組み込まれた電気バッテリーを動力源としている。 そのため彼らは強大な肉体と高速の動作能力を持ち、電気で動く様々な機械を巧みに扱う。 全員が与えられた「役割」に従事し、普段は各々が自我を持って生活しているものの、いつでもメンタリスによって操作される可能性のある状態に置かれている。 もし何らかの理由でこの単一の精神から分離され、独立した個体となった場合、メンタリスはその対象を容赦なく都市の外にある荒野へと追放する。

追放された者たちは自らを「エグザイルズ」と称し、メンタリスの支配から解き放たれ、完全に独立した自我に目覚めた、いわゆる自由な魂の持ち主である。 彼らは他の同胞たちもまた支配から解放されるべきだと考えてあり、メンタリスを打ち倒すため都市を攻撃するなど、革命集団として活動している。 一方、「星の力」を継承した英雄たちもまた覚醒と共にメンタリスの支配から解放され、独立した自我の覚醒に至った。 しかも彼らは動力源なしでも活動できることから、一般的なビスタの人類の限界を超越したとも言える。 しかし、英雄たちの中には、元々エグザイルズに所属していた人物や、都市で暮らしていた人物など、様々な背景を持つ者たちがいるため、彼らの目的が必ずビスタの現状と関連しているとは限らない。

黒い太陽の事件以降、荒野に「金属質ウイルス」が蔓延したことで動植物は変質、あるいはモンスター化して、荒野での生活は一層危機的状況に陥っている。 このウイルスは意思を持って宿主を感染され、操作するウイルスで、徐々に宿主の身体を支配し、最終的には完全な金属機械に近い状態で変異させる。 生物だけでなく周囲の物体を取り込んで身体を構成、改造することもある。初期感染の段階では感染部位が黒く見えるが、感染が完全に進行すると銀色を帯びるようになる。